上宮高等学校は、浄土宗の宗祖法然上人を校祖と仰ぎ、仏教の人間が仏の悟りを目指して、試練に耐えながら人生を生き抜くという精神的な基盤を涵養しながら、今年、創立128年目を迎えました。学校の内外では、この間に時は流れ歴史が大きく動いていきました。刻一刻と時が刻まれるように、年々歳々、卒業と入学を繰り返し、生徒の顔ぶれも移り変わっていきます。卒業生の数も4万人を超え、社会のあらゆる分野で活躍し、世界に飛躍している上宮人が数多くいます。
121年間の男子校の時代と共学化が始まって以来8年間、大学進学を中心とした学習指導と進路指導を行い、高校から次の高等教育への橋渡しも果たしてまいりました。
現在、新入生は、パワーコース・英数コースは国公立大学、プレップコースは連携大学を中心とした私立大学での大学見学会で、体験的に将来への夢を育みます。ゆりかごの時期から文理のコース分けという自立の時期を経て、さらにまた、2年生になると、自分自身を見つめ直しながら適性と志望進路をすりあわせていきます。いよいよ3年生となると大学への扉を一つ選んで開けるという段階を迎えます。生徒が進路選択にあたって、オープンキャンパスをはじめ、マスメディアやネットの情報までも含めて、各自の情報収集能力を十分なものに育て、情報に対するリテラシーも含めて自主的判断力を育てているのが、上宮の進路指導です。
日常の学習活動やクラブ活動は、学校生活の基本です。さらに、大きく価値観が変動する世界情勢と日本社会の変化を理解し、社会参加の意識を育成しながら、決して自己中心的でなく、社会の一員として貢献できる人材へと教育する学び舎として、上宮高等学校は、皆さんを歓迎いたします。
上宮高等学校 校長 山縣 真平