今春、大阪市の中心、大阪城の南、上町台地の中央に、新しい中学校が誕生しました。上宮中学校と上宮太子中学校の二校が統合しました。統合することで、両校の長所が二つのエネルギーの流れとなって合わさり、一つの渦を創り出し、その渦はどんどん勢いを増して渦巻きが竜巻のように上天めざして昇っていきます。
上宮128年の伝統の力と原点に立ち戻って真っ白なカンバスに絵を描くように新たな息吹とともに動き出す上宮学園中学校は、時代の変化に対応しつつ、様々な社会のありとあらゆる分野でそれぞれ活躍し、世界に飛躍できる人材を育てたいと考えています。そこで、全く異なる個性と個性が切磋琢磨し、友情を育むことで、別々の世界で活躍するようになっても、変わらぬ生涯の友を得ることは、中学から高校にかけての学校生活で得ることのできる一生の宝であるといえます。
上宮学園中学校は、浄土宗の宗祖法然上人を校祖と仰ぐ学校です。仏教は、人が仏の悟りを目指して生きること、すなわち、人生の理想を志すための教えです。学校全体が一つの有機体であるかのような存在として、生徒一人一人が主人公として輝けるそれぞれのストーリーを大切にし、人生の理想と目標を見つけて前進できるよう手助けをしてまいります。
上宮学園中学校 校長 山縣 真平